そのスクワット間違ってる?!骨盤底筋を鍛える正しいスクワットとは

そのスクワット間違ってる?!骨盤底筋を鍛える正しいスクワットとは

「尿漏れが気になる」「骨盤底筋を鍛えた方がいい」と思って、スクワットを日常生活に取り入れた男性も多いことでしょう。確かに、骨盤底筋を鍛えるにはスクワットが効果的です。
皆さんは、そのスクワット効果を実感していますか?実は、毎日スクワットを続けているのに「効果を実感できない」「尿漏れが改善しない」と悩む男性が少なくないのです。
もしかしたら、効果のないスクワットを続けている可能性があります。あなたが毎日続けているスクワットは、本当に正しいやり方なのでしょうか?

目次

なぜ骨盤底筋トレーニングにはスクワットが効果的なのか

なぜ骨盤底筋トレーニングにはスクワットが効果的なのか

なぜ骨盤底筋トレーニングにはスクワットが効果的なのか

近年、男性の骨盤底筋の衰えが周知されるようになりました。これまで骨盤底筋は女性にこそ、特に産前産後女性に重要な筋肉と認識されていたのに大きな変化です。
骨盤底筋の衰えは、男性の身体に大きな影響を与え、仕事やプライベートなど積極的に活動する男性にとって多くのデメリットをもたらすことが判明します。
そのため、骨盤底筋を鍛えるスクワットが話題になっていますね。しかし、スクワット効果を実感できず挫折してしまう男性が後を絶ちません。
なぜ、毎日続けているトレーニングなのに効果を実感できないのでしょうか。それは、骨盤底筋の仕組みを理解していないためです。

骨盤底筋とは

骨盤底筋とは

骨盤底筋とは

骨盤底筋を鍛えるためにはまず、骨盤底筋の仕組みや役割を理解しなければなりません。骨盤底筋がどこにあるのか、またどのような役割や動きをするのか理解していなければ、トレーニングで正しく負荷をかけることができないのです。
それでは一緒に、骨盤底筋の仕組みや役割を見ていきましょう。骨盤底筋は、股の間に存在する帯状の筋肉群です。ヘソ下から男性器周辺を通り、肛門から尾骨に備わっています。
骨盤底筋と聞くと、腹筋や背筋のように1つの大きな筋肉組織だと思いがちですが、骨盤底筋は1塊の大きな筋肉ではありません。肛門挙筋(こうもんきょきん)や球海綿体筋(きゅうかいめんたいきん)外尿道括約筋(がいにょうどうかつやくきん)など、複数の筋肉組織の総称です。
多くの筋肉組織が集まっているため、衰えることにより多くのデメリットが発生します。腹筋が衰え姿勢が悪くなるといった単純なデメリットではなく、排せつ系や性生活、腰痛や肩こりなど様々な不調が現れるようになるのです。
また、複数の筋肉が集まっていることから、非常に鍛えにくいという特徴も持っています。大きな1塊の筋肉であれば、筋肉の一部分にでも負荷をかけると全体への刺激に繋がりますが、骨盤底筋はそうはいきません。それぞれの筋肉に正しく負荷をかけなければ、骨盤底筋を鍛えられないのです。
これが、毎日スクワットを続けているのに「効果が実感できない」理由であり、挫折する男性が多い要因となっています。

骨盤底筋衰えサイン

骨盤底筋衰えサイン

骨盤底筋衰えサイン

骨盤底筋を効率的に鍛えるには、自身の骨盤底筋の現状を理解する必要があります。「骨盤底筋トレーニングが流行っているから」「家族や友人に勧められたから」という曖昧な理由では、トレーニングを続けるモチベーションが乏しく、正しく鍛えられているのかどうかさえ判断できないのです。
ここでは、骨盤底筋の衰えサインについていくつかご紹介していきましょう。自身の状態に当てはまるものがいくつあるか、チェックしながら読み進めて見てくださいね。まず1つ目のサインは、排せつ系トラブルです。
骨盤底筋が衰えると、尿漏れや脱糞など排せつ系トラブルが頻発します。くしゃみや咳、大声を出した時ちょっと漏れるのは骨盤底筋が弱り始めているサインです。特別な動作をしているわけでもなく、気付いたら尿漏れしていたという男性は、骨盤底筋の衰えが進行している可能性があります。排せつ欲を感じていないのに排泄してしまう、逆に排せつ欲を感じているのにそれほどの量が出ないという男性も同様です。
骨盤底筋が衰えると、排せつコントロールが上手くできなくなります。2つ目は、性生活トラブルです。勃起しても継続が難しくなった、勃起しているのに硬さが物足りないという男性はいませんか?
射精に勢いがなくなったり、そもそも射精までたどりつけなくなったのも、骨盤底筋が衰えているサインです。骨盤底筋は、男性器の4分の1を体内で支えています。衰えると勃起を維持できなくなるばかりか、射精やオーガズムにも関係する球海綿体筋の働きが悪くなり、様々な性トラブルを発生させてしまうのです。
3つ目のサインは、日常生活で感じる痛みの変化です。骨盤底筋は排泄や性生活だけではなく、日常生活に重要な姿勢の維持もになっています。
そのため衰えると姿勢が悪くなり、弱い部分にばかり負荷がかかるようになってしまうのです。肩こりや腰痛が悪化したという男性、肩こりから発生する頭痛や眼球疲労が激しくなった男性は、骨盤底筋が衰えている可能性があります。身体の肉付きが変わった、下半身や下っ腹の肉付きが気になるようになった男性も要注意です。
骨盤底筋が衰えると姿勢が悪くなったり、代謝や血流が悪くなり太りやすくなります。

骨盤底筋を鍛えるメリット

骨盤底筋を鍛えるメリット

骨盤底筋を鍛えるメリット

骨盤底筋を鍛えると、前項で解説した不調が改善し、快適な日常生活を送れるようになります。例えば姿勢の悪さが改善すると、体質や体格が改善されるだけではなく、男性としての自信や信頼度といった第三者からの印象も変えることが可能です。
これは、第一線で働く男性にはかなり重要な要素でしょう。取引先やすれ違う男性を見て雰囲気だけで、何となく信用できないと感じたり、頼りないなと不安感を覚えたことはありませんか?
このようなネガティブな印象は、相手の言動や知識量だけではなく、姿勢や外見的要素から導き出されることも多いのです。
また、婚活で上手くいかない男性、恋人から信頼されない男性も姿勢の悪さや自信のなさが関係している可能性があります。また、性トラブルを解消すると、恋愛や結婚生活といったプライベートも充実させることが可能です。
こうした多くのメリットを理解できれば、骨盤底筋を鍛えるトレーニングへの熱量も変わってきますね。

スクワットの効果

スクワットの効果

スクワットの効果

骨盤底筋を鍛えるためには、男性器や肛門といった一部分だけに刺激を与える方法では不十分です。一部分ずつ、全ての骨盤底筋たちを鍛えられれば問題ないのですが、小さな筋肉や靭帯全てをまんべんなく毎日鍛えることは難しいでしょう。
そこで、スクワットが効果的なのです。下腹部や下半身全体を連動させ刺激するスクワットは、複数の筋肉や靭帯をまんべんなく鍛え上げることができ骨盤底筋の底上げに結びつきます。
また、スクワットは比較的簡単で多くの男性がやりなれている運動ですね。そのため、自室でトレーニングでき続けやすのもメリットです。
さらに、骨盤底筋は意識しづらく鍛えにくい筋肉ですが、スクワットの刺激や負荷は骨盤底筋に作用しやすく効果を出しやすい運動でもあります。正しく毎日行えば、スクワットによって骨盤底筋の衰えを解消することが期待できるのです。

骨盤底筋を鍛える正しいスクワット術

骨盤底筋を鍛える正しいスクワット術

骨盤底筋を鍛える正しいスクワット術

骨盤底筋を効率的にそして確実に鍛えるためには、位置や役割を理解するだけでは足りません。正しい形でのスクワットが必要なのです。スクワットは、ただ屈伸運動すればいい運動ではありません。
それでは、太ももやお尻の筋肉だけに負荷がかかってしまい、骨盤底筋をダイレクトに鍛え上げることが難しいのです。ここからは、骨盤底筋を効率的に鍛える、正しいスクワット術を3つご紹介しましょう。
既に知っているという男性のために、スクワット時のポイントについても解説していきます。骨盤底筋の衰えを防ぐためにも、正しいフォームとポイントを理解していきましょう。

スクワット①ワイドスクワット

スクワット①ワイドスクワット

スクワット①ワイドスクワット

1つ目にご紹介するワイドスクワットは、難易度中級のスクワットです。普通のスクワットよりも、足を開き気味で行います。足を大きく開いて行うのでバランスはとりやすくなりますが、骨盤底筋にかかる負荷も大きくなるので運動に慣れた男性にオススメです。
まずは、立姿勢から足を曲げましょう。この時、肩幅よりも足を広げるのがポイントです。背筋を伸ばし、お尻が後ろに下がっていないか意識します。両手は、胸の前で組んでおきましょう。膝を曲げた姿勢から、太ももが床と平行になるようゆっくりと腰を落としていきます。
膝が内側に入っていないか、お尻が後ろに突き出していないか意識しながら5秒かけ腰を落として行きましょう。太ももが床と平行になったら、素早く元の姿勢に戻します。腰を落として元の姿勢に戻るを1セットとカウントし、1日30回~行いましょう。
30回連続で行うのが難しい場合は、自分が「限界」と思ったセットに1~2回プラスした回数でかまいません。

スクワット②フルスクワット

スクワット②フルスクワット

スクワット②フルスクワット

2つ目にご紹介するのは、フルスクワットと呼ばれる方法です。ワイドスクワットよりも難易度が高くなります。ワイドスクワットに慣れた男性、骨盤底筋を早急に鍛え上げたい男性にオススメです。
まず、両足を肩幅と同じ幅に開きます。つま先は、外側に45度程度向けましょう。時計の針の10分と55分と同じくらい、つま先を外側に向けます。ワイドスクワットとは違い、お尻を軽く後ろに突き出しましょう。
この時、胸が膝に着いてしまわないよう、背筋を伸ばすことを意識します。息をゆっくり吸いながら、お尻が膝よりも下になる位置まで腰を落としましょう。
お尻の位置が定位置まで落とせたら、今度は息を吐きながら元の位置に戻ります。どちらの動作も、ゆっくり行うことがポイントです。腰を落とし、ゆっくり元の位置に戻す動作を10~20回行います。
元の位置に戻った時、立ち上がった姿勢つまり膝を伸ばしきらないように注意しましょう。トレーニングは全て、膝を曲げた中腰状態で行うのです。慣れてきたら10~20回を1セットとカウントし、1日3セット行います。
トレーニングフォームが重要になるので、回数をこなすことよりも、正しい姿勢で行うことを意識しましょう。

スクワット③姫トレスクワット

スクワット③姫トレスクワット

スクワット③姫トレスクワット

「姫」という文字から、女性向けトレーニングという印象が強く、軽いトレーニングだと想像する男性も多いことでしょう。しかし姫トレスクワットは、呼吸にも意識を向ける高難易度のスクワット術です。
女性の骨盤底筋の衰えにも効果を発揮するため、姫トレスクワットと呼ばれています。まずは、姫トレスクワットに重要な呼吸法からマスターしていきましょう。背筋を伸ばし肛門に力を入れ、キュッと引き締めます。
お腹に手を当て息を吐きましょう。息を吐き切るとお腹がペッコリとへこみますね。その状態をキープしながら、ゆっくり息を吸ったり吐いたりします。
この呼吸方法が、姫トレスクワットの基本となるので、腹部に手を当てなくても実施できるようにしておきましょう。それではスクワットに移ります。足を曲げ、肩幅よりも広く足を開きましょう。
先ほどの呼吸法を実施しながら、ゆっくりと膝とお尻が平行になるように腰を落としていきます。膝とお尻が平行になったら、再び肛門に力を入れ息を吸いながら元の姿勢に戻りましょう。
腰を落とすとき、膝がつま先よりも前に出てしまわないように注意します。また、上半身が前に倒れ、頭が下がってしまわないように意識しましょう。この動作を5回~行います。
最初は、正しいスクワット姿勢をキープすること、正しい呼吸法で続けることが難しいでしょう。そのため回数にこだわらず、姿勢と呼吸にのみ注力してみてください。
鏡の前で行ったり、自宅の壁を使うと間違いを見つけやすくなります。壁から少し距離を取り姫トレスクワットを行います。頭が下がっていたり、お尻が突き出していると壁に当たるので、間違った姿勢を意識できるようになるのです。

骨盤底筋トレーニング「スクワット」に関する疑問

骨盤底筋トレーニング「スクワット」に関する疑問

骨盤底筋トレーニング「スクワット」に関する疑問

骨盤底筋に限らず、どんなトレーニング方法もより効率的に効果的に実施していきたいですよね。そのため、トレーニングする場所や時間帯など様々な疑問が浮かびます。
ここでは、骨盤底筋トレーニング「スクワット」に関する疑問とその解答についてご紹介しましょう。いつまでやればいいのか、効果を高める手法は本当なのか詳しく解説していきます。

お風呂上りにやった方がいい?

お風呂上りにやった方がいい?

お風呂上りにやった方がいい?

トレーニングは、代謝や血流が活発になるお風呂上りが効果的と考える人もいるでしょう。しかしお風呂上りの過度な運動は、望まない身体への負荷が考えられるため避ける必要があります。
トレーニングで汗をかくことも考えれば、お風呂に入る前がいいでしょう。また、最もトレーニング効果を高められるのが朝です。起きた後にトレーニングすると、その日1日の消費カロリーや代謝を高めることができます。
芸能人やハリウッド俳優たちも、早朝にトレーニングしていることが多いですよね。朝から骨盤底筋を使うことにより、1日中骨盤底筋を意識して生活することも可能になるのです。
お風呂上りのトレーニングは避け、早朝や出社前に実施するようにしましょう。

つま先立ちスクワットはより効果的?

つま先立ちスクワットはより効果的?

つま先立ちスクワットはより効果的?

つま先立ち歩行や、つま先立ちで日常生活を送る「ながら運動」ってよく聞きますよね。トレーニング時間を設けなくても身体に負荷をかけられますし、つま先立ちというだけで何だかトレーニング効果も高まりそうです。
しかし、つま先立ちで骨盤底筋スクワットを行うと、骨盤底筋以外の部位に負荷が集中してしまいます。足の裏やふくらはぎ、太ももの後ろ側など骨盤底筋ではない部分が強化されてしまう可能性があるのです。
骨盤底筋を鍛えるためのスクワットでは、姿勢が重要になります。つま先立ちで正しい姿勢を崩してしまうと、効果が薄れてしまう可能性があります。
下半身を鍛えたいのならつま先立ちは有効ですが、骨盤底筋を重点的に鍛えるのであればつま先立ちトレーニングは避けましょう。

重い物をもって負荷をかけたほうがいい?

重い物をもって負荷をかけたほうがいい?

重い物をもって負荷をかけたほうがいい?

ダンベルや子どもなど、重い物をもち負荷をかけた方がより効果的なのではないかと考える男性がいます。これは正解ではありますが、より慎重に行わなければなりません。子どもと遊べて一石二鳥ですし、重さで負荷も高めることができるので高いスクワット効果が期待できます。
しかし、前項でも解説したように骨盤底筋を鍛えるスクワットでは、正しい姿勢が重要です。子どもをあやしながらでは、呼吸法も乱れてしまう可能性があります。
スクワットに慣れた男性、呼吸法や正しい姿勢を意識しなくてもできる男性にはオススメしますが、初心者は最初から過度な負荷をかけないように注意しましょう。

スクワット回数が多ければ多いほど効果的?

スクワット回数が多ければ多いほど効果的?

スクワット回数が多ければ多いほど効果的?

スクワットの回数が多ければ多いほど、効果は高まります。これは、他筋肉のトレーニングと同様です。筋肉は使えば使うほど大きく、活発化していきます。
時間ができるたびスクワットするようにすれば、骨盤底筋を鍛えられるだけではなく下半身の強化や上半身の体幹の向上まで期待できるでしょう。
しかし、回数にばかりこだわって姿勢を崩してしまったり、早くやることにこだわってしまっては意味がありません。骨盤底筋を鍛えるスクワットでは、5秒間かけ腰を落としたり元の姿勢に戻るといった運動があります。
この5秒間は、骨盤底筋に負荷をかけるために必要な時間なので、早くやればいいというわけではありません。回数だけにこだわるのではなく、正しい姿勢で多くの回数をこなせるようにトレーニングしてみましょう。

効果が出たらトレーニングを止めてもいい?

効果が出たらトレーニングを止めてもいい?

効果が出たらトレーニングを止めてもいい?

骨盤底筋を鍛え、尿漏れが改善した男性、性生活が快適になったという男性も少なくありません。しかし、ここで完全にトレーニングを止めてしまうと元の状態に戻ってしまう恐れがあります。
これまでの日常生活で骨盤底筋を使っていなかったことから衰えたのに、その生活に戻ってしまっては骨盤底筋の状態も戻ってしまうのは当然です。激しいトレーニングを一生続ける必要はありません。
回数を減らしたり、日数を減らしながらスクワットを続けるのが理想的です。もし、完全にトレーニングを止めるのであれば、日常生活の動作の中で骨盤底筋を意識する機会を増やしましょう。
排泄時に意識的に骨盤底筋の伸縮を行ったり、通勤中骨盤底筋の引き締めを行うなど、今までの生活になかった動作をプラスするのです。少し意識するだけでも、骨盤底筋の衰えを防ぐことができます。

毎日のスクワットで健康的な骨盤底筋を手に入れよう!

毎日のスクワットで健康的な骨盤底筋を手に入れよう!

毎日のスクワットで健康的な骨盤底筋を手に入れよう!

骨盤底筋を鍛えるためには、正しいスクワットが効果的です。自宅で簡単にできますし、長時間のトレーニングも必要ないため非常に続けやすいでしょう。
トレーニング効果を実感するためにも、スクワットの姿勢や呼吸法に意識してみてくださいね。毎日のスクワットで、健康的な骨盤底筋を手に入れてみましょう。
もし、効果があまり実感できないという男性は、トレーニングの見直しをしてみてくださいね。骨盤底筋以外の場所に負荷がかかっているか、正しい姿勢で行えていない可能性があります。