温活と妊娠の関係性って?冷えを改善して、妊活に活かす方法

温活と妊娠の関係性って?冷えを改善して、妊活に活かす方法

温活と妊娠の関係性って?冷えを改善して、妊活に活かす方法

女性に多く見られる「冷え性」。多くの人が悩まされていますが、冷えは、妊娠にも影響を及ぼすことがあります。この記事では、冷えと妊娠の関係を紐解くことで、妊活における温活の効果や、冷え対策になる食べ物についてご紹介します。妊活を始めたい人はもちろん、温活を取り入れた妊活で効果を感じたい人、冷えに悩まされている人にもおすすめです。

目次

温活すると妊娠しやすくなる?温活と妊活の関係性

温活すると妊娠しやすくなる?温活と妊活の関係性

温活すると妊娠しやすくなる?温活と妊活の関係性

体を温める目的の「温活」。一見、妊娠とは関係がないように思えます。しかし、赤ちゃんをお腹の中で育てる大切な妊娠時期において、体が冷えて循環が悪くなることは、母子ともにいい影響がありません。妊活と温活の関係について、順に見ていきましょう。

漢方の世界では冷えは妊娠に影響すると考えられている

漢方の世界では、「妊娠を妨げている原因を取り除く」ことが不妊の対策として挙げられています。「お血(おけつ)という血の巡りが悪い状態が、妊娠しにくい体の背景にある」という考え方があるのです。不妊とは一見関係がないように思える頭痛、胃腸の虚弱、冷えも、改善することで不妊が改善した例もあります。そのため、冷えの改善は妊活に有効だと考えられることがあります。

冷え性と妊娠の関係性

体が冷えることが続くと、血行が悪くなり、代謝が低下します。その結果、体の末端まで血液が行き渡らず、さらに冷えが悪化する悪循環が起こります。ここでは、妊娠前後において冷え性がどのように母体に影響を及ぼすのかを見ていきましょう。

妊娠前の場合

妊娠前に冷え性を自覚する主な要素に、体の隅々まで血液を届ける末梢血流量と脈拍数基礎代謝量が関係しています。これらの値が低いと冷えを感じやすい体になってしまうのです。同じく、エネルギー代謝や自律神経機能をコントロールする甲状腺ホルモンの分泌が少ない人や低血圧の人も、冷え症になりやすいです。また妊娠前に冷え性を自覚している人の方が、妊娠後、初産の分娩時に子宮口の開きが少なく、帝王切開を望む場合も多い、という傾向も見られます。

妊娠後の場合

妊娠をすると、体に循環する血液の量が増え、皮下脂肪をためこみやすい体になります。一見冷えが解消されるように思えますが、妊娠時に血圧や脈拍数が少ない人は、末梢血流量が低くなり、冷えを感じる「低血流量群」になりやすいです。また、初産婦においては「分娩第2期 」と呼ばれる、子宮口が開いて胎児が娩出される時期において「低血流量群」になりやすいとされています。この冷えは妊娠による体の変化で起きるため、妊娠が終わると軽くなったと感じる方が多いです。

冷え性?温活をすべきかどうかの判断の目安について

冷え性に悩む人は、日本人女性のうち約50%と言われています。多くの女性が冷えに悩んでいるのです。
20代前半の非妊娠女性の 51.9%が冷え症に該当するとも言われています。しかし冷え性は医学的疾患ではなく、あくまで主観的な症状に過ぎません。そのため温活をした方がいいかの判断基準も曖昧なのが現状です。ここでは「本当に自分が温活をすべきなのか?その判断の目安をご紹介します。

冷え性の自覚がある

冷え性の自覚のある人のうち、頭部と足底部の温度差を基準とした「冷え」の症状に該当するのは約80%と高い数字を占めています。つまり、自分が冷え性であると感じる場合には、何かしら身体にも冷えの兆候が表れていると考えてよさそうです。
自分が冷え性だと思う方は、温活を取り入れて損はないでしょう。

基礎体温が低い・上がりにくい

基礎体温は通常の体温と比べ、起床前に口腔内で測るため、より体内の正確な深部温度がわかります。基礎体温が低い人や、上がりにくい人は体を温める力がそもそも足りないと考えられます。基礎体温が低いのであれば、積極的に温活を取り入れてみましょう。

体型が細身で筋肉量が少ない

妊婦の年齢や、初産か経産婦かといった要素で身体が冷えやすいかどうかを検証し研究がありますが、この条件では大きな違いは見られませんでした。差がみられたのは体重で比較した場合で、普通~やせ気味の体型の人ほど冷えを感じやすくなっているという結果に。細身の人は筋肉がつきにくく代謝が悪くなりやすいので、意識的に体を温めていきましょう。

妊活の一環としての温活 -具体的なやり方と意識したいこと

デリケートゾーンの臭いの原因とは

デリケートゾーンの臭いの原因とは

冷え性が妊婦に与える影響と、冷えの原因を見てきました。体を温めることで、胎内環境を良好に整え、より良い妊活に取り組むことができると考えられます。体温を一度上げると、子宮への血流が良くなり、ホルモンバランスを整える効果が期待できます。ここからは、妊娠を意識した温活についてご紹介します。

  • 妊活にもいい影響を与える温活の具体例
  • 適度な運動
  • 早寝早起き
  • 温かい食事
  • 水分を取り過ぎないようにする
  • ストレスをためない
  • 下半身を温める

温活には、主に上の6つが効果的です。具体的にどのようにして、生活に取り入れていけばよいのかを見ていきましょう 。

適度な運動

人間が熱を作り出す基礎代謝に欠かせないのが筋肉です。筋肉量が減ると、基礎代謝が落ち、冷えを引き起こします。女性は男性に比べ筋肉がつきにくい体ではあるものの、定期的な運動によってある程度の筋肉量をつけることができます。ウォーキングなどの有酸素運動と、筋トレなどの無酸素運動、どちらもバランスよく取り入れ、代謝のよい体を作りましょう。

早寝早起き

規則正しい生活を送ることも効果的な温活の手段です。起床・就寝時刻が不規則だと、自律神経が乱れ、ホルモンバランスに影響を及ぼします。また、寝る前にスマートフォンやPCを見ることは避けましょう。代わりに眠りにつきやすい寝具やアロマオイルを使用することでも、質の高い睡眠が確保できます。

温かい食事

食事を摂る際にも、温活を意識してみましょう。温かいスープやお鍋は、体を中から温めることができます。香味野菜やスパイスなどを加えて見るのもおすすめです。一度に全ての食生活を変えるのは難しいため、取り入れられるところから始めてみてください。

水分を摂り過ぎないようにする

体の循環に欠かせない水分ですが、摂りすぎると体に溜まり、むくみの原因となります。むくみによって血管やリンパが圧迫されると、さらに循環が悪くなり冷えが悪化します。温活を意識するなら、あまり頻繁に水を飲まないようにしましょう。代わりに温かいお茶や白湯など体を冷やさないものを選ぶのもおすすめです。効果的に温活ができます。

ストレスをためない

ストレスがかかると、自律神経が乱れ、血流の調節が上手くできなくなります。自律神経はホルモンバランスと深い関係があります。ストレスをためこまないようにすることで、ホルモンバランスを保ち、良い温活に繋がります。

下半身を温める

子宮や卵巣も下腹部にあるため、妊活を意識する際には、下半身は特に大切に温めてあげましょう。腹巻きや毛布、湯たんぽなどを使うのがおすすめです。

デスクワークを主とする人は、一日中座った状態が続きます。同じ態勢で動かないことにより、下腹部に集まっている臓器が圧迫され、血液循環が悪くなりますので、特に「下半身を温めること」を意識する必要があります。

妊活における温活に効果がある食材例

生活習慣を変えていくことで、温活を取り入れた妊活を効果的に行うことができます。中でも摂る食材を意識することは、気軽に取り入れられて、体の中から変えていける温活です。ここでは、妊活における温活に効果的な食材をご紹介します。

抗酸化作用の強い食材

アーモンド/かぼちゃ/アボガド/ほうれん草/大豆油/ごま油/コーン油/たらこ/ウナギ/サンマ/玄米/発芽米など

抗酸化作用とは、細胞を壊す活性酸素が体内で作られるのを制御する力のことです。抗酸化作用のある上記の食材は、老化をゆるやかにするため、冷えにくい体を維持して、精子や卵子の質を良くする効果があります。

血流をよくする食材

玉ネギ(非加熱)、長ネギ/納豆/黒酢/イワシ/アジ/サバ/サケ/マグロ/キノコ類/海藻類など

上記の食材には、血液をサラサラにする効果があります。血液が滞るのを防ぐことで、末端まで循環が良くなり、体が冷えにくくなります。

新陳代謝を高める食材

牡蠣/カニ/タラコ/ハマグリ/豚レバー/牛肉(肩、テール、ミノ、モモ)/卵黄/チーズ/コンビーフ/ビーフジャーキー/ココア/松の実ごまなど

上記の食材には、亜鉛が多く含まれています。亜鉛には免疫力を高め、女性ホルモンのバランスを保つ働きがあるため、温活にも効果的です。また亜鉛には精子の運動率を上げる効果もあります。パートナーと一緒に摂るのもおすすめです。

手軽にできる温活で、妊活によりよい効果を!

ここまで、妊活における温活の効果や、具体的な温活の方法を見てきました。赤ちゃんを望む方にとって、妊活はとても重要です。並行して温活を進めることでも、妊活にも良い影響が期待できます。

体を温めることで、妊活がスムーズになるだけではなく、より健康な体を手に入れることもできるでしょう。今回ご紹介した中で、食事や運動、睡眠など、生活に取り入れやすいものから少しずつ試してみてください。