骨盤の左側が痛い原因11選!性別や年齢別の具体的な理由も解説

骨盤の左側が痛い原因11選!性別や年齢別の具体的な理由も解説

自分の骨盤をよく観察して!

身体の左側のみが痛いと、大きな病気ではないかと心配になります。特に、骨盤の左側や背中周辺に痛みが広がると、原因がわかるまで不安で仕方がありません。痛い原因が明確にわからないため、どのように対処したらいいかも不明です。そこでこの記事では、身体の左側、特に骨盤周辺の痛みの原因について詳しく解説していきます。性別や年齢別の原因についても言及しますので、ぜひ自分の状況に当てはめて読み進めてみましょう。

目次

【左側】骨盤の痛み別原因11選

骨盤の左側が痛い原因11選!性別や年齢別の具体的な理由も解説

骨盤左側の痛みは、痛みの箇所によって原因が異なります。内部なのか上部・下部なのか、また年齢や性別によっても、大きく異なってくるのです。そこで本項では、骨盤の痛みの原因を部位、性別、年齢、シーン別に詳しくご紹介します。骨盤のどのあたりが痛むのか、状況を確認しながら読み進めていきましょう。

骨盤の左側が頻繁に痛い

骨盤の左側が痛い原因11選!性別や年齢別の具体的な理由も解説

骨盤の左側が頻繁に痛い場合には、多くの原因が考えられます。骨盤には上半身と下半身を繋ぎサポートする役割があり、周辺には重要な臓器が集中しているのです。原因を明確にするには、部位の特定、痛みの種類を探る必要があります。

骨盤の左側全体に重だるい痛みがあるのか、特定の部位のみがチクチクと痛むのか、それとも痛む場所が左側で動いているかなど、状況を整理しましょう。もし、日常生活に支障をきたすほどの痛みが頻発する場合は、早急に次の対策が必要です。

骨盤の左側あたりが痛い

骨盤の左側が痛い原因11選!性別や年齢別の具体的な理由も解説

骨盤の左側あたりが全体的に痛い人は、大腰筋(だいようきん)、腸骨筋(ちょうこつきん)、腰方形筋(ようほうけいきん)、など骨盤と上半身を繋ぐ筋肉の不調が考えられます。インナーマッスルと呼ばれるこれらの筋肉は、肋骨から股関節にかけて縦に広がる筋肉のため、不調をきたすと左側全体に痛みが生じる可能性があるためです。筋肉の外傷の他に、内臓疾患や自律神経の乱れ、過度なストレス等の原因も考えられます。

骨盤の左内側が痛い

骨盤の左側が痛い原因11選!性別や年齢別の具体的な理由も解説

骨盤の左内側が痛い場合は、インナーマッスルの筋力不足、外傷性の不調、内臓疾患が考えられます。インナーマッスルの筋力不足を捕捉しますと、不足しているのは右側の筋肉です。大腰筋、腸骨筋、腰方形筋などのインナーマッスルは、左右対称に存在しています。右側のインナーマッスルが衰え、左側が緊張状態となり、結果として左側への負担により痛みが生じている可能性があるのです。

骨盤の左上が痛い

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骨盤の左上が痛い場合は、腸骨翼(ちょうこつよく)や腸骨体(ちょうこつたい)などの腸骨の不調が考えられます。骨盤は、腸骨(ちょうこつ)、坐骨(ざこつ)、恥骨(ちこつ)、仙骨(せんこつ)、尾骨(びこつ)から形成されているのですが、上部に大きく広がっているのが腸骨です。腸骨の不調の要因としては、ぶつけるまたはひねるなどの外傷性の要因が考えられます。

また、骨盤の左上が痛い原因として、腸骨以外の要因も考えられるためご紹介しましょう。要因として考えられるのは、仙腸関節炎や上殿皮神経障害です。仙腸関節炎は悪化すると、太ももや膝にまで痛みが生じる仙腸関節性腰痛を発症させる恐れがあるため、注意しなければなりません。上殿皮神経障害は、腰の皮膚付近にある上殿皮神経が何らかの理由で損傷し、腰痛などの痛みが生じている状態です。

骨盤の左側を押すと痛い

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骨盤の左側を押すと痛い場合は、外傷性の要因が考えられます。激しい運動をしたり、ひねるまたはぶつけるなどの外的要因により、筋組織が傷ついている可能性があるのです。ただし、押し込む際の深さやその他の状態によって、内臓疾患も懸念されます。

左側を押した際、腹部全体が痛むような感覚があったり、吐き気や冷や汗などがともなう場合は、偽膜性腸炎、急性胃軸捻転、急性胆管炎、憩室炎などの様々な内臓疾患が考えられるため注意が必要です。

骨盤の左側が痛い(妊娠初期)

骨盤の左側が痛い原因11選!性別や年齢別の具体的な理由も解説

女性で左側の骨盤が痛い場合、妊娠初期症状の可能性があります。妊娠初期は、ホルモン分泌の増加やバランスの変化が生じ、靭帯や関節が緩み始める時期です。また、卵巣が大きくねじれやすい時期のため、骨盤に痛みが発生する可能性があります。

妊娠の可能性が考えられる女性は、すぐに産婦人科を受診するようにしましょう。ちなみに、妊娠の可能性がなくても、女性の場合は月経周期により骨盤に痛みが生じやすいです。同周期で骨盤に痛みを感じる女性は、一度婦人科で相談をしてみることをおすすめします。

骨盤の左側が痛い(産後)

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産後女性も、骨盤が痛くなりやすいです。出産にともない、骨盤や周辺の靭帯が緩み、最大限に広がります。産後数カ月をかけ、緩んだ状態が徐々に戻っていくのですが、この過程で痛みが生じやすいのです。

また、分娩時に恥骨結合が損傷するケースが多く、こちらも骨盤が痛い要因となります。産後3カ月~6カ月の間に自然に解消されますが、1年以上も続く場合は注意が必要です。その他の要因として、生活習慣の変化による骨盤後傾が考えられます。骨盤や周辺の靭帯が緩んだ状態で、幼児を抱きかかえる生活をしなければなりません。肩が前方向に傾き、バランスを保つために骨盤が後方に傾いてしまうのです。

骨盤の左側が痛い(中学生)

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中学生の骨盤の痛みとして考えられる要因は、妊娠、外因性、正常な成長痛です。妊娠初期はホルモン分泌の変化や身体の変化にともない、骨盤が痛みやすくなります。また骨盤の変化の過程で左側に偏り、左側だけが特に痛いといった状況にもなりやすいのです。自分の月経周期を確認し、妊娠の可能性を検討してみましょう。

サッカーや陸上短距離など、頻繁に激しいスポーツを繰り返している人は、外因性の骨盤痛が考えられます。骨盤断裂骨折、腸骨稜骨端炎(腸骨稜骨端症)等が懸念されるため注意しましょう。膝やふくらはぎ、脛など下半身全体に痛みを感じる場合は、正常な成長痛の可能性があります。骨や筋肉組織が、急速に発達することにより生じる痛みです。成長痛は月に1回~2回程度の頻度で発生するのが最も一般的ですが、個人差があります。痛む期間も、数カ月から数年単位と非常に個人差が大きいです。

骨盤の左側が痛い(高校生)

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高校生の骨盤の痛みとして考えられる要因は、妊娠、正常な成長痛、オーバーユース症候群などです。既に月経を迎えているのであれば、妊娠の可能性は十分に考えられます。また月経を迎えていない女子高校生だったとしても突如始まる場合があり、同時に妊娠する可能性もあるため注意しましょう。

成長痛は、一般的に3歳~14歳の間に生じるものですが個人差があり、高校生で生じる場合も少なくありません。夕方から夜にかけて痛みを感じるケースが多く、左右非対称で生じることは稀です。そのため、左側のみが痛い場合は、成長痛の痛みを緩和させようと身体が偏ってしまっている可能性があります。

オーバーユース症候群は、同じ動作の繰り返しによって生じた損傷による痛みです。部活動などスポーツで繰り返し同じ動作を行うと、身体には小さな損傷が蓄積されていきます。蓄積された損傷がある一定ラインを超えると、慢性的な痛みとなって表れるのです。間違ったトレーニング方法であったり、トレーニングアイテムの不良でも生じるため、一度運動のやり方を見直す必要があるでしょう。

ゴルフ中に骨盤の左側が痛い

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ゴルフをしている最中に左側の骨盤が痛い要因として考えられるのは、筋肉バランスの不均一、筋肉の硬化、体重移動によるアンバランスな負担です。左右均等にあるはずの筋肉がどちらか一方に偏り、左側に過度な負担が生じている可能性があります。それらが、ゴルフスイングの体重移動により一時的に増加し、痛みとなって表れている可能性があるのです。

またゴルフは、前傾姿勢で行うため、骨盤の痛みを生じさせやすい運動だと言えるでしょう。前傾姿勢を維持するには、背中にある脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)で身体を支えます。脊柱起立筋に力が入った状態で腰をねじる動きが加わるため、非常に大きな負担が瞬発的に生じるのです。右利きの場合は右側面の筋肉が伸びやすく、左側が縮み、腰痛や骨盤の痛みとなって表れます。

歩くと骨盤が痛い

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歩くだけで骨盤が痛い場合は、筋肉の緊張、筋肉硬化、骨盤の歪み、中殿筋の不調が考えられます。坐骨や股関節の不調も考えられるため、早期の対策が必要です。まずは、日常生活を思い返してみましょう。

運動の頻度が少ない人や長時間座って過ごしている人は、筋肉の緊張または筋肉硬化が考えられます。筋肉量の低下による骨盤の歪みも懸念されるため、日常生活の見直しが必要です。中殿筋とは骨盤上部の背中側にある筋肉であり、姿勢の維持や歩行時の衝撃吸収に関わっています。中殿筋は、常に働き続けている筋肉のため、疲労が蓄積しやすい箇所です。疲労が蓄積すると筋肉が硬くなり、痛みが生じるようになります。

骨盤の左側が痛い時の対処法

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骨盤の左側が痛い時の正しい対処法をご紹介します。整体や病院を利用するべきタイミングについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

観察

骨盤の左側が痛い原因11選!性別や年齢別の具体的な理由も解説

骨盤の左側が痛いと感じた時は、観察し記録として残しておくようにしましょう。いつ頃から始まったのか、週に何回ほど発生するのかなど、より細かく記録しておくと原因を見つけやすくなります。また、痛みの部位や痛みの種類、前後の行動も記録しておくと安心です。

一般的に、骨盤の痛みは目視では要因を見つけにくく、レントゲンなどの専用機器でしか探ることはできません。そのため何度も病院に通い、段階を経て原因が特定されます。時間も無駄にしてしまいますし、原因の種類によっては状況が悪化する可能性も十分に考えられます。

事前に状況を詳しく記録しておくと、段階がスムーズになり、スピーディーな対応が期待できるのです。時間やお金を無駄にせずに済みますし、病院に行くべきか行かないべきか、判断する際にも役立ちます。現在では、電話やSNSを活用した事前症状診断があり、病院に行かずとも専門家のアドバイスが受けられるツールがあるのです。そこで記録した状況を説明し、アドバイスを受けることもできます。

ストレッチ

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成長痛や筋肉硬化が要因で骨盤に痛みが生じている場合は、ストレッチが有効です。特に、左右のバランスを整えるストレッチや、凝り固まった部位をほぐすストレッチが適しています。

ただし、痛みが生じている時は、無理に引き伸ばしたりせず安静にするようにしましょう。骨盤の痛みは、靭帯の伸びや緩みによって生じる場合があり、過度なストレッチは状況を悪化させる恐れがあるためです。また間違ったストレッチ方法も状況を悪化させる恐れがあります。正しいストレッチ方法が知りたい人は、下記記事を参考にしてくださいね。

筋トレ

骨盤の左側が痛い原因11選!性別や年齢別の具体的な理由も解説

筋力不足や骨盤の歪みが要因で骨盤に痛みが生じている場合は、筋トレが有効です。筋肉を強化すると骨盤を正しい位置に固定することができます。また、姿勢や日常生活の動作が正しく行えるようになるため、骨盤への負担も減少し痛みも生じにくくなるのです。

ただし、骨盤周辺のみを鍛えるのは避けましょう。骨盤位置を正しく保つには、上半身の筋肉や下半身、特に太ももの筋肉が重要です。そして、それらをバランスよく鍛えることで、骨盤が歪みにくくなります。ある特定の部位を過度に鍛えてしまうと、バランスが偏り、骨盤以外の部位に痛みが生じる原因となるので注意が必要です。

整体・病院

骨盤の左側が痛い原因11選!性別や年齢別の具体的な理由も解説

骨盤の痛みが頻発する人や、日常生活に支障をきたすほどの痛みを感じている人は、早急に整体または病院の利用を検討しましょう。また、過度な運動を行っていないにも関わらず痛みが生じた人や、痛い範囲が上半身や下半身にまで広がっている人も要検討です。

骨盤は身体の中心部に位置する大事な部位であり、個人での判断が難しい場所だと言えます。そのため、我慢し続けると、症状を悪化させ、他部位の不調を招く恐れもあるのです。

自分の骨盤をよく観察して!

骨盤の左側が痛い原因11選!性別や年齢別の具体的な理由も解説

骨盤の左側が痛い原因は、年齢や性別、日常生活の過ごし方によって大きく異なります。まずは、痛みの状況と日常生活の過ごし方を検証し、骨盤を良く観察するようにしてみましょう。そのうえで、通常では発生しえない痛みを感じた際は、迷わず整体や病院などの専門家を頼る必要があります。専門家の助言を受け、骨盤の痛みを解消してみてくださいね。