骨盤を矯正すると、小顔になるといった噂が存在します。そこで本記事では、骨盤矯正には小顔効果があるのか詳しく解説しましょう。また、HIFU(ハイフ)やコルギなど、話題の小顔施術の効果と危険性についてもご紹介します。小顔になりたい人や、小顔に関連する施術を探している人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
骨盤矯正は小顔になる?
骨盤矯正には、姿勢改善や美容面へのポジティブな作用など、多くのメリットが存在します。近年では、その小顔効果にも注目が集まっているのです。そこで本項では、骨盤矯正で本当に小顔になるのか、そのメカニズムをご紹介します。
骨盤矯正とは
骨盤矯正とは、前後左右に傾いた骨盤を正しい位置に戻し維持することによって、身体の不調を改善する方法です。姿勢の改善、O脚・X脚等から生じる不調の改善、循環器系や消化器系の不調改善が期待されます。
誤認されやすい部分として、骨盤矯正は骨そのものの形状を変えるのではなく、位置を正す・整えることが目的です。
骨盤矯正で小顔になる理由
骨盤矯正には、小顔効果も期待できます。姿勢の改善と、循環器系・消化器系の不調改善による影響です。姿勢が改善されると、前方または後方に傾いた頭部が正しい位置に戻ります。血流や老廃物の排出がスムーズになり、小顔になるのです。
循環器系・消化器系の不調は、老廃物が溜まりやすい、血色が悪くなりやすい、肌への栄養が滞り肌トラブルの頻発を招く恐れがあります。骨盤を矯正することによって、こうしたトラブルの解消が期待できるのです。
骨盤矯正以外にも、小顔を目的とした小顔矯正と呼ばれる施術が存在します。全身の健康や美容を目的として行われる骨盤矯正とは違い、小顔にフォーカスを当てた施術です。
小顔矯正はやめた方が良い?
小顔になる方法として、小顔矯正と呼ばれる施術が存在します。本項では、小顔矯正のメリット・デメリットを解説していきますのでぜひ参考にしてください。また、小顔矯正の他にも小顔効果が期待されている施術が存在しますので、併せて特徴や危険性を解説していきます。
小顔矯正とは
小顔矯正とは、小顔を目的として行う施術のことです。顔や頭部に刺激を与え、血流やリンパの流れを促します。血流やリンパの流れが活発になることで、顔や頭部に溜まった不要な水分等を排出でき、顔が小さくなったように見えるのです。また、凝り固まった表情筋をほぐすことで、筋肉の活性化によるリフトアップ効果も期待できるでしょう。
ちなみに、小顔矯正は頭蓋骨の形状を変化させる施術ではありません。頭蓋骨の形は、生後9カ月~1歳程度で硬さ・形状がほぼ確定し15歳前後で固定されます。(参考:https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/j.1469-7580.2006.00644.x)そのため、成人が頭蓋骨の形状を変化させることは、ほぼできないのです。しかしながら、骨そのものの形状は変えられないものの、頭蓋骨の縫合部分のすき間を埋め小顔を目指すという方法があります。
頭蓋骨小顔矯正とは
頭蓋骨小顔矯正とは、表情筋や頭皮に刺激を与え、小顔効果やリフトアップ効果を促す施術です。細菌感染や腫瘍等によって生じる顔面麻痺のリハビリ方法から生まれた技術として、一部のエステサロンや整体・整骨院等で用いられています。頭蓋骨小顔矯正は、表情筋への刺激だけではなく、頭蓋骨の縫合部分のすき間にもアプローチするのが特徴です。頭蓋骨は、前頭骨や頭頂骨など、複数の骨によって構成されています。こうした複数の骨を繋いでいるのが縫合部分です。そして、頭蓋骨小顔矯正とは、縫合部分に生じた隙間を埋め、頭蓋骨そのものの大きさを縮小させるメカニズムとなっています。
しかしながら、頭蓋骨の縫合部分は、乳児期に癒合(ゆごう)するのが一般的です。そのため、頭蓋骨の縫合部分や形状を矯正する施術は、乳児期(特定の時期)に限定されています。(参考:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000055706_4.pdf)多くの専門機関が発表した論文を確認してみても、頭蓋骨に関する矯正施術は早期(乳児期)が推奨されているのです。(参考:https://cir.nii.ac.jp/crid/1571698602241121536)こうした事実から、現時点(2024年10月時点)では頭蓋骨小顔矯正には、表情筋へのアプローチによる効果は期待できる一方、頭蓋骨の縫合部分に関するアプローチ作用は期待できないと言わざるを得ません。
小顔矯正のメリット
小顔矯正のメリットは、表情筋や血管、リンパ管へのアプローチによって生じる小顔効果です。表情筋が硬化すると、血液やリンパの流れが滞り、老廃物や不要な水分が溜まっていきます。顔が大きく見えるだけではなく、くすみやごわつき、血色の悪さにも繋がってしまうのです。
さらに、表情筋がスムーズに使用できなくなり、無表情または不機嫌に見えるなど、第三者へネガティブな印象を与えることにも繋がります。小顔矯正することによって、表情筋の活性化、血液やリンパの不調解消が期待できるでしょう。
小顔矯正のデメリット
小顔矯正のデメリットは、肌への刺激です。美容を意識する人にとって、常識とも言える泡洗顔。洗顔時に指や手のひらが肌に触れないように意識し、泡で汚れを吸着し洗い流すのが最も肌に適した方法だと言われていますね。つまり、肌への刺激には十分に注意しなければならないのです。
小顔矯正は、指や特別な機器、道具を使って刺激をします。顔や頭部の筋肉や血管、リンパ管に圧力をかけ、流れを正常化させたり、老廃物の排出を促したりするのが主流です。しかしながら、施術後、顔が真っ赤になるほど強く刺激したり、表情筋を頭頂部に向けて激しく引っ張り上げるような技法も見られます。こうした技法は、場合によっては、しわやたるみの原因になることがあるのです。施術者の技術や知識の他、施術を受ける側の体調や肌質によっても影響が異なるため、施術前のカウンセリングが重要だと言えるでしょう。
HIFUの危険性
小顔になりたい人や、しわやほうれい線などの肌トラブルを解消したい人から人気を集めているのがHIFU(ハイフ)と呼ばれる施術です。専用の機器を使い、肌へ超音波を照射します。一部のエステサロンやセルフエステ施設、美容クリニックで受けられる施術であり、年齢制限等は特に設けられていません。HIFUには、「ハリ・ツヤが出た」「毛穴が綺麗になった」などのポジティブな意見が寄せられている一方、トラブルも報告されています。
〇施術後に身体のダルさを感じる
〇呂律がまわらなくなった
〇唇や頬が痛くなり3年後も痺れが継続している
〇視界に不調が生じている
こうした事故事例が報告され、消費者庁より注意喚起されています。(参考:https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/project_001/mail/20230712/)事故事例のなかには、セルフエステ施設で自ら行った事例も含まれているため、一概にエステサロンや美容クリニックが問題なわけではありません。こうしたリスクが生じる可能性を理解し、HIFUを検討するようにしましょう。
コルギの危険性
コルギとは、美容大国として知られる韓国発祥の美容法です。骨や筋肉に圧力をかけ、血流やリンパの流れを促進します。顔や脚に行うことが一般的であり、骨と骨の間に詰まった老廃物の排出も謳っている施術です。小顔効果、美肌効果、全身の細身効果が期待されています。
しかしながら、コルギに関する事故も発生しているため注意しなければなりません。事故事例の一部をご紹介しましょう。(参考:https://www.jikojoho.caa.go.jp/ai-national/accident/detail/494372?kind=1&menu=nolink)
〇小顔を目的として整骨院でコルギの施術を受けたところ顔に腫れや歪みが生じた
〇コルギの施術後に発熱や頭痛が生じた
〇施術後の揉み返しが激しく背中に出血跡が残った
〇頭痛や首の痛みとともに異様なだるさが続いた
コルギの事故事例では、痛みの発生や、異様な眠気・だるさが多い印象です。激しい刺激による内出血や揉み返しに関するトラブルも報告されていました。
カッサの危険性
カッサとは、天然石や動物の角等から作成したプレートを使用し、肌を擦ることでポジティブな作用を期待する施術方法です。血管やリンパ管、筋肉に圧力をかけ、老廃物の排出を促します。むくみの解消や小顔効果が期待され、プレートを購入すれば自分で行えるところもメリットです。メリットが期待される一方、デメリットも生じる可能性があります。これまでに報告されている、カッサの事故事例は以下のとおりです。(参考:https://www.jikojoho.caa.go.jp/ai-national/accident/detail/258361?kind=1&menu=nolink)
〇首の痛みが酷く通院を打診された
〇施術後に痣だらけになった
〇施術箇所に広範囲で赤みや内出血が生じた
カッサによる施術は、古代中国から伝わる伝統的な方法であり、血流等の改善の他、筋膜リリースも可能のようです。しかしながら、カッサによる施術には専門的な知識が必要であり、個人での施術は危険だと警鐘を鳴らす整骨院もあります。
電気バリブラシの危険性
電気バリブラシは、低周波を発生させるブラシを使用し、顔や頭部をマッサージケアする方法です。電気の影響により、表情筋や血管・リンパ管の活性化が期待でき、小顔効果、血色の改善、むくみの解消が期待されています。美容を意識する芸能人やインフルエンサーが紹介したことによって、一躍有名になりました。今では、美容室やエステサロンでの施術・使用も行われています。
そんな電気バリブラシには、大きな事故等は報告されていないものの、デメリットがいくつか投稿されていましたのでご紹介しましょう。
〇肌に当てるとビリビリして痛い
〇水洗いできないできず雑菌が心配
〇眼球や顔の一部が痛い
電気バリブラシは、電気によって筋肉や血管・リンパ管を刺激する施術であり小顔方法です。そのため、適切な潤滑剤等を使用しないと、痛みが生じる可能性があります。有名インフルエンサーや芸能人らは、パックの上から電気バリブラシを使用する等の方法を推奨しているため、個人での使用には工夫が必要なようです。(参考:
https://www.instagram.com/takako_fujiki/p/CHkiL3VjgVg/)
小顔を目指す際はメリット・デメリットをしっかりと理解して
小顔を目指す方法として、骨盤矯正や小顔矯正、HIFUなど様々な方法が存在します。全身の健康や美容効果が期待できる骨盤矯正とは違い、小顔矯正やHIFU等の施術は、顔に特化した効果が特徴です。そのため、骨盤矯正よりも早期に変化を感じられる可能性があります。ただし、各施術にはメリットだけではなくデメリットも存在することを理解しなければなりません。中には、消費者庁が警鐘を鳴らす施術もあり、十分に注意しなければならないのです。小顔を目指す際は、メリットとデメリットを両方理解してから取り組むようにしましょう。